UAゼンセン日本介護クラフトユニオン

事務局長 染川朗 様 インタビュー

介護の現場を知っていますか?

 日本介護クラフトユニオンは、介護業界で働く人の幸せを目指して活動している労働組合です。介護保険制度が始まる2000年に結成し、組合員は現在約6万5000人。企業別労働組合ではなく、日本ではほとんど類をみないクラフトユニオン(職業別労働組合)です。

 日ごろ組合員から、「介護の仕事はすごくいい仕事なのに、世間のイメージはよくない。とてもやりがいのある仕事なのだから、労働組合としてイメージを変える取り組みをしてほしい」と言われます。アンケート結果をみても組合員の大半が、「ありがとう」と感謝され、利用者・家族に喜んでもらえることにやりがいや喜びを感じ、人の役に立っていることが実感できる仕事だと思っています。

「ありがとう」と言ってもらえる仕事

 マスコミへの記者発表などで、いいこともたくさんある仕事なのでぜひ伝えてくださいと言っても、なかなか伝えてくれません。労働組合としてどうやって魅力を発信していけばいいのか考えあぐねていたところに『ケアニン』の話を聞き、精いっぱい応援をしたいと思いました。

 リアリティがある映像をみると、年代を問わず、立場を問わず、理解してもらえると思います。この映画をみれば、人から「ありがとう」と言ってもらえるすてきな仕事だということが一目瞭然です。

介護について考えるキッカケに

 超高齢化が進むこれからの日本の社会に、高齢者とそのご家族を支える介護の仕事はなくてはならない大切なものです。ただ、介護業界で働く人の環境が厳しいのも事実です。改善していくためには、介護保険制度を支えている国民の皆さんの理解も必要です。

 本当にやりがい、喜びのある職業だということを若い方に知ってもらって、介護業界にどんどん入ってきていただきたい。高校、中学校での上映会など、若い方がみる機会が増えることを期待しています。また、いま介護の仕事をしている人も、自分たちは心のケアまでできているのかなど、自分の仕事を振り返るいいチャンスになると思います。

 どうしたら介護制度を本当に世の中のためになるものにできるのかと考えるキッカケになると嬉しいです。